1回しか見てないからあとで書き直す

まさかすぎたので

 

 

 

 


イエローモンキーのおたくすぎて、本人と音源とライブ以外に期待をするのを控えてた。
エキサイティングな掛け算してくれる人、きっちり足し算の人、その他の虚無、
最終的に本人だけあればいいから、予め距離をとってた。
未来はみないでのPVもぜんぜんすぐ見なかった。曲知ってるし。曲があればいいから~。

 

 

 

PVみたんですけど。

 

 

 

 

冒頭からまるでプリピャチ。
4号炉の煙突と開園しなかった遊園地。棺に赤い赤い花が添えられて、ウクライナの葬儀に似ている。
なにもない、なにもなくなった、明るく晴れた音のない場所。
見送りにこれた人さえこれだけで、

足下には波が寄せたまま凍ったような地面。

 

 

すべてのシーンがわかるわけじゃない。
けど、わたしはこの歳になるまで、終わらない紛争地域の映像でフェンスをみたし、作られた柵をみた。
肌の色で追われる虐殺の歴史や、同じ町の住人同士で起きた憎しみと殺戮の話を聞いた。
あと、流石にマジで?ってなったけど、空っぽの劇場を、いま、リアルタイムで知ってる。
でもまだそこで恋をして夢をみて生活してる。

 

 

意識の低い関西人で、9年と2日前のことはわたしには語れない。そこに生きていた人のものだと思う。
でも、同じ2020年3月13日、それぞれの生活を生きてる。

 

 


最近ずっとバンドのことと自分のことばっか考えてて、忘れてた。
ソロ聴いてないときに映画館で原発クソ広告が流れ続けてて、上司に言っても止められなくて、何これ?ってときにお前の曲が流れてきたこと。
「あのときバンドがないのが悔しかった」も、特別なイベントにしてすぐわたしたちを連れて行ってくれるのも、バラ色基金も、smileで始めた九州メカラも、
islandも。

 

 


イエローモンキー名曲ほかにいっぱいあって、
未来、わたしぶっちぎりで名曲だ!とは思ってなくて。わたしが10年後くらいに落ちる後追いのファンだったら、曲だけ聴いてPVみてへぇ~、ってなるくらい、なんだろうな。

 

 

 

形に残らないけど、言葉はないけど、
いま同じ時間同じ世界で、お互い同じように困って、離れているけどお互いきっと同じような気持ちでいるのを感じてる。はず。

他の何にも間に合わなかったことでお馴染みのわたしだけど、今イエローモンキー聴いてるこのタイミングのためだったなら、許せる。

早すぎても遅すぎても、この感覚が存在することさえ知り得なかった。

 


いやぜんぜん派手じゃない。

残りにくいしわかりにくすぎる。
でもこんなのどう考えてもunderpressureだし、もうちょっとしたらheroesやん。

派手じゃなくても、
あなたがあなたのロックスターと音楽でした約束が、こうなんだよね。

きっと、だからわたしも、すきでここまできた。

 

 

2020年3月13日に、わたしに世界でいちばんすきなバンドが、これ発表してくれたんだけど。

 

 

 

 

 

 

これを再集結一発目に持ってこようとしてたって聞いて、なんでせっかくの凱旋なのに?こんな喪失を慰めあうみたいな曲で?って思ってた。

バンドが戻ってきて、まず何よりも言いたかったこと、これだったんだな。

このための再集結ではないにせよ、でも自分ことや他のなによりも1番に、喪失を抱えた人のとこに駆け寄って声をかけたかったんだな。

 

わたしがすきなバンドは、そんなバンドなんだ。