沼突き抜けてマントルに刺さった話

神戸ライブ当日、わたしはめちゃくちゃ怒っていました。
わたしの人生の推しインペリアルこと吉井和哉が、ファン専用ブログで某ネトフリクソドラマについて「観てみようかな」とか抜かしたからです。

1週間ほど前に「無許可」であることが明るみになり、その発表が表現の自由ならわたしの言論の自由を駆使してボコるだけ、の対象であった、最近ホットな完全アウトの人権問題。

1週間も経って今更推しはなに考えてんの?!
業界にいても52歳てそういうもんなの?

お前誰と結婚したっけ?
ていうか、は???????

ちょっと意味がわからん、と一晩寝かせたのですが、翌日になって、一晩寝かせたけど…とTLもざわつき始めてて、「わたしがひとり考えても答えでないわ」と0か100しかないおたくらしく、人生2回目のコメント投稿をしました。
1回目は「50歳のマリーさんに逢いたいです」だよ。普段やらんわたしの記念すべきセカンドカキコよろ、がこんなことだよ、許さん。
わたしもラモーンズだって知ってたもんね、みたいな話したかった。
TLからもお二方ほど見えられました。

見ないだろうけど、チェックが入るなら取り急ぎスタッフさんの目には1件2件あったな、くらいにはなるかな?と思って。

で、翌日。

まだ言ってた!!!!!!!!!!!!😭

いや反応あるとかは思わんかったけどまだ気づいてない!!!!!!!!!こんだけ世間騒いでて、うちの旦那が「えっそれあかんやつやん」て即答するレベルでも、52歳のエゴサ用TLには届いてない、または無視!
今でこそこのテンションですが、普通に絶望でした。エゴサするほどアンテナ立ってんのに。

吉井和哉、islandを作ってstarsを作ってfourseasonsを作った人なんすよ。
バラ色の日々で「満たされ流され汚され騙され捨てられ心まで奪われ」、「それでも」と歌ってる人なんすよ。
「音楽にだけは嘘はないから」と言って、horizonの歌詞を「あなた方に向けて」と歌ったんですよ。
わたしは、自分があなたのその歌とした約束に、無責任ではいられない。
わたしはその歌といくつも夜を越えて、あと1回だけ立ち上がろう、と思ってやってきた。
聴き手を平気で裏切る他のミュージシャンなんかどうでもいい、お前は、お前だけは、それじゃ困るんだわたしが。


でも今日かどうかはわからないけど、嫌いになるときがいつか来るかも…と初めて思って向かった26日。
MCで言っちゃった~😂😂😂
いやもうわたしの我儘かもしれませんよ!書いたよ「判断についてはわたしが口出しすることじゃない」って!自分もみてみようかな♥️みたいなコメントの嵐みてわたしが間違ってんのかと思ったわ!

でも、わたしがきらいなものをみないで、って話ではない。加害に加わるな。
ユニバーサルと契約し台湾でMV撮って韓国の映画祭に出、この名前で世界に出て、若い人に聴いてもらうんでしょう。あなたがあなたを裏切らないまま、いちばんかっこいい音楽をやるんでしょう。
あなたのロックスター達とした約束を、これからもずっと体現するんでしょうよ。
ダメだよ、かっこつけ続けてよ。

わたしはあなたをゾンビにするわけにはいかない。
おたくだから。
推しがダサいのは許せないから。
他人の尊厳踏んづけるのに加担なんて絶対させない。だって、わたしのロックスターだから。

盛り上がりに欠けたと思っておられた様子もあり(でもねあの日はお前ひとりよがりだったよ)
わたしもボロ泣きするようなこともなかった。
ライブが響かなくなったら離れてしまう運命なのかも、って、観てる間も不安だった。

でもわたしと歌う吉井和哉の間に遮るものがなにもない瞬間があって、好きとかそういう次元じゃない、宗教的恍惚とか超自然の狂暴な美、的なのがあった。キレキレのギターで人任せにせず自分のやり方でもステージを引っ張ってくえまさんと、これが自分のやることだ!って迷わず凶悪に暴れまわるヒーセと、人間なのに最早発光してるアニーいて(語彙力なくて発光してるとしか言えないごめん)、
こんな凄い瞬間を、こんな頑張って(※観てるわたしもしんどい)取り戻して進めてる人たちを、とてもじゃないけど諦められないと思った。

 

気が狂ったので、投書しました。
吉井和哉が見なくていい。運営の誰かひとりでも目に触れればいい。すぐでなくていい、でもしっかりしてくれ。あなたがこれまで踏まれた仇は、下の世代のわたしらが取るから、絶対取るから、もうそんなとこにいないでくれ。2019年を、これからを、わたしと一緒に生きてくれ。
ずっと与えてもらうばかりだった。一緒に仕事するような何者かにはなれなかった。でもおたくだから。
会場の歓声としてでなく、初めて吉井和哉にどうにかして自分の声が届いてほしいと思った。

 

 

明けて27、どしゃ降り。仲の良い友達が来てくれるから人の形で会場に行けて、でも着席して始まってもしばらく怒ってました。
怒りながらライブみさされたのにも怒ってた、なんで怒りながらパール聴かされんだ、大好きな曲なのに!って、もう、何もかも怒ってたし、昨日も今日も怒りが邪魔でとにかく曲が入ってこなくて、
でもJAMは、これが嘘ならもう駄目かも、と思ってちょっと身構えた。
わたしはそんなにJAM推しではないけど、これがあって、これをわかりたくて、わたしになるために初めて自分で自分を抉じ開けたから。


~※ここから狂人の幻覚~

吉井和哉がどう思ってこの日歌ったかはわかりません。
広島ではつらい事件のニュースがあり、凄惨な歴史があった場所で、自分もあなたと同じように戸惑う、けど一緒に夜を越えよう、って手を取ってくれた優しい歌だった。わたしには。
神戸のこの日は、何度間違えても、かけ違えがあっても、一緒にいたいのは心の底から嘘ではない、それだけは間違いないと聴こえてしまった。

そんなん、わたしもそうだよ。

 

えっ激ヤバの幻聴きてない!?って動揺してパンチドランカー。後だっけ先だっけ、思い出してるだけかも。
粗ばかり目立つ会場の音響、当時のようにはいかない何か。それでも間違いなく嘘のない愛の歌として歌われてる2019。
ちなみに先にやったstars経てのバラ色がもっと鬼ヤバで(広島では宮迫と亮の記者会見がショックすぎたのを暴かれて号泣した)、汚してしまったスパンコール集めて真冬の星空みたいに輝かせよう、て
まてまてまてまて汚してない!!!汚れてない!!!!!!そんな寂しいこと言うな!この瞬間からやり直せるから!!!!!お前も、わたしも!!!!!!!!!!!!!
一緒に挽回しよ、謝って、誰にも繰り返さんことで償いにしてこ、これから!これから!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

完全に新しい狂気の扉が開いてやばい。
ぜんぶ自分に言われてるように聴こえる。
今日だから引き留めてるとかではなく、いつも、いつだって当たり前に、そう言われてた。
わたしが話聴いてないときもずっと。

 

これからもずっとイエローモンキーと生きていきたかったから悩んだ。
神戸が被災地だということに対して、つらい思いを抱えたまま、痛みを越えて生きることをやめない町と人に向けて言った言葉だとわかってる。吉井和哉がずっとそういう人なのを知ってる。おたくだから!
でも「これからもずっと一緒に生きていきましょうね」はタイミング的にちょっとシンクロが過ぎたよ。
「ずっと愛してます」
前の晩、発狂しながら自分が同じことを言ったから、もう、なんか奇跡おきてんのかここに。
ずっと愛してるよ。
嘘じゃないし、嘘にしたくないです。わたしも。

 

悪意はないだろうけど、立場のある者が興味を示すことで、尊厳踏んづける行為に二次三次加害になってた。
そのことを矮小化するつもりはないけど、それでもわたしは一発退場する勇気がなかった。
推しかわいさに「とにかく黙ってくれ~」って祈ったことも事実。
ストレートに後悔してる(えまさんが唇塞いで黙らせてくれてもよかった)。
価値観クソ案件、我が身と推しにくるなんて、いやどうすりゃいいんだよこれ、と思ったとき、①幸か不幸か性格が極端な狂人であることと②よその勇気あるおたくを見慣れていたおかげで、「なんとかする」にシフト入れられたのはわたしの人生でわりとでかい。

仕事じゃないのに、家族じゃないのに。

ザイエローモンキーイズマイライフじゃん、て、うまいこと言ってる場合じゃなくて。

 

 


ネトフリクソドラマの件が結局なんか解決したわけではないから、まあ実際これからなんですけど。

まさかのシーンで「それでも」を発動したけど、結果、この件わたしはまだがんばれそうです。


つらいかたの参考になれば。